税理士報酬の相場は、正直もっと上げるべきだと思っている

税理士変更で見えた「安すぎる報酬」の現実

最近、他の税理士事務所から関与税理士を変更した案件が立て続けに2件ありました。
引き継ぎの過程で前任の税理士報酬を確認し、率直に驚きました。

想像以上に、安かった

もちろん、安いこと自体を否定するつもりはありません。ただ、業務内容や関与の深さを考えると、「この報酬でどこまで対応できていたのだろうか」と疑問を感じました。
税理士報酬は、申告書を作るだけの対価ではありません。帳簿の確認、税務判断、税務署対応、法改正への対応など、多くの責任を伴う業務の集合体です。

それにもかかわらず、「税理士は安くて当然」という相場観が広がっているとしたら、これは業界全体にとって大きな問題だと感じています。

報酬が安いと、サービスの質と人が疲弊する

税理士報酬が低いと、まず削られるのは「時間」と「余裕」です。
月次のチェックは最低限になり、相談対応は後回しになり、踏み込んだ提案が難しくなる。
結果として、数字は出ているが経営に活かされない、そんな関与先が増えていきます。

さらに深刻なのが、事務所スタッフの問題です。
税理士事務所は人で成り立っています。記帳や資料整理、チェック業務の多くはスタッフが担っています。しかし、顧問料が極端に低ければ、スタッフの給与を上げることも、教育に時間をかけることも難しくなります。

人が定着せず、経験が蓄積されない。
それは最終的に、顧客にとってもマイナスでしかありません。

税理士報酬の相場は、税理士自身が決めている

厳しい言い方になりますが、税理士報酬の相場を下げているのは、税理士自身でもあります。
「他より安いですよ」という営業や、独立当初の価格をそのまま続けることが、結果として業界全体の首を絞めています。

私は、税理士報酬は
「作業の対価」ではなく「判断と責任への対価」
だと考えています。そのため、値下げ交渉には基本的に応じません。業務内容と報酬が見合わない場合は、お引き受けしないこともあります。

税理士報酬の相場は、もっと上がっていい。
いや、上がらなければ、この仕事は持続しない
最近の税理士変更の案件を通じて、改めてそう強く感じています。

【編集後記】

最近、疲弊しています。

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