一時代の終焉と横浜F・マリノスの未来

目次
1.日産とマリノスの歩み
「日産自動車が横浜F・マリノスの運営会社株式の売却を複数の企業に打診している」という報道は、長年クラブを支えてきたファンにとっては胸がざわつくニュースでした。
日産自動車の経営状況を考えれば、企業が保有資産を見直し、クラブ運営から一歩引くというのは自然な流れなのかもしれません。
私自身の幼少期は「日産=ヴェルディ」という時代。Jリーグが誕生する前の日本サッカーリーグにおいて、日産自動車サッカー部は強豪の象徴でした。あれから50年近く、私は日産のファンであり、横浜マリノス、そして横浜F・マリノスを応援し続けてきました。年に一度観戦できるかどうかの立場ではありますが、それでもスタジアムでの一体感は特別な時間であり、日常の中の楽しみの一つでした。
2.経営母体の変化とクラブの存続
サッカークラブの経営は、もはや一企業が永遠に背負い続ける時代ではなくなりつつあります。
鹿島アントラーズは住友金属からメルカリへ、ヴィッセル神戸は川崎製鉄から楽天へ、FC町田ゼルビアはサイバーエージェントが経営権を取得しました。いずれの例も共通しているのは、「経営母体が変わってもクラブそのものは存続し、むしろ新しい支援者のもとで活性化している」ということです。
アントラーズは地域密着を軸にJリーグ屈指のタイトル数を誇り、ヴィッセルは世界的スター選手の獲得で存在感を増し、町田は今やJ1で台風の目となるクラブへと成長しました。母体の交代は「終わり」ではなく「新しい始まり」と捉えるべきなのかもしれません。
3.願いと期待
横浜F・マリノスがJ1に残留し、たとえ経営の担い手が変わったとしても「マリノス」であり続けることを願ってやみません。
サポーターにとって重要なのは、クラブが地域と共に歩み、選手がピッチで全力を尽くす姿を見せてくれることです。企業の名前は移り変わっても、スタジアムに響く応援歌やチームカラー、そこに込められた思いは変わりません。
むしろ新しいパートナーを得ることで、クラブがさらなる発展を遂げる可能性もあります。半世紀近く応援してきた私としては、経営の変化を受け止めつつも「横浜F・マリノス」という存在がこれからも変わらず輝き続けることを信じています。
【編集後記】
横浜F・マリノスの経営母体が変わるという事実は、私にとっても大きな節目です。今年度限りで指導者の役割を終える私自身の区切りと重なり、サッカー人生における一章が閉じられていくのを実感します。