インボイス廃止を訴える声優に違和感

インボイス廃止を訴える会見で涙

昨日のニュースで声優や若手クリエーター方などがインボイス制度廃止を訴え記者会見を行いました。その記者会見の発言(会見全てを視聴した訳ではなく、その一部をニュースで視聴しただけなので訴えを正しく理解していない可能性もあります)で「消費税を支払いと生活できなくなる。支払わなければ取引を打ち切られる懸念がある」というものです。

税理士として現場の声を多く聞く機会がありますが、この訴えにはとても違和感を覚えました。

消費税を支払うと生活できなくなるのか?という疑問

確かに現実的な出費は大きくなります。簡単に計算すると年間990万円(税込)の売上で簡易課税5種と仮定すると納税額は45万円になり月平均37,500円の出費になります。これは正直痛いです。でも、この45万円は業者から消費税として受領した金額の一部であり、それを納税するだけの話です。いままで消費税の納税義務が免除されていた、その分を生活費に充当していただけであって、そのお金を含めた生活水準であったことが間違えであり、売上900万円の生活水準にすれば良いだけの話。

支払わなければ取引を打ち切られる懸念がある

正直、これはその通りかもしれません。税理士として多くの現場で打ち切りを検討している企業の声や、売り切られそうだという声を聞きます。ただ、これも訴える方向が違います。インボイス制度導入を契機に契約打ち切り等の話があるとすれば下請法違反に問われる可能性があることを財務省や経済産業省等の官公庁がQ&Aを出しています。インボイス廃止を訴えるのは違うと思います。

そもそもの業界の収益性が低いのが問題では

声優業界の事を詳しくしらないので勝手に憶測で書きますが、そもそも業界の収益構造が歪んでいるのではないでしょうか?仮に前述したように納税額45万円発生したとしてそれで生活できなくなる、そのような状況が異常な業界、というかまずは元請けに価格交渉すべきではないでしょうか?

給与は賃上げ賃上げと国が旗を降って煽ってますが、声優業界はどうなんでしょうか?税理士業界もインボイスを契機に顧問料の改定に動いている事務所が多くあります。インボイス廃止ではなく、業界全体で収益構造を見直す動きをした方がよっぽど将来性があると思うのですが、いかがでしょうか?

【編集後記】

ここ2回の週末はサッカーと雨で庭の芝刈りができませんでした。悲劇的に雑草成長しております。今週末は芝刈りと「シバゲン」の除草剤を散布しようと思います。あとMINIのワイパーの修理ね。運転席側のワイパー外れてるのよ。

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