貸倒引当金って何?
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貸倒引当金って何?
「かしだおれひきあてきん」と読みます。
個人事業主、法人の決算書で見かける勘定科目です。
上場企業の決算が7月末頃に出そろいますが、多くの企業が貸倒引当金が計上されています。
この「貸倒引当金」って何んだ?というお話です。
「貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)」とは、売掛金や貸付金などが回収不能となる金額をあらかじめ見積もったものです。売掛金の回収が翌年となる場合に、今年の帳簿上で売上と貸倒れが異なる会計期間に発生する場合には、収益と費用の対応に食い違いが生じてしまいます。そこで、あらかじめ将来の貸倒れを見積もって、これを売上の計上と同じ会計期間に費用として見積もるものです。
つまり、この取引先危ないなーと思った場合に計上しているのです。
これ使えば節税できるの?
貸倒引当金を計上することで当該会計期間の経費が増えます。会計上は企業が見積もった金額を貸倒引当金として計上できます。
ただし、税法上は制限がかかります。制限をかけないとこの制度を利用して節税が可能になるからです。今期は儲かっているから貸倒引当金をたくさん計上して経費を増やそう!!って思う人がいるから。
税法上の制限
税法上では次の2つ別表を用いて貸倒引当金の計上に制限を設けています。
「 個別評価金銭債権に係る貸倒引当金の損金算入に関する明細書 」
「 一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の損金算入に関する明細書 」
詳しい解説は国税庁のHPで確認していただければと思いますが、個別評価金銭債権は現実に貸倒れの危険性がある債権で、一括評価金銭債権はそれ以外という感じです。
それぞれに計算した結果、税務上貸倒引当金として計上できる限度額を計算します。
限度額を超えた貸倒引当金は、税務上経費にならないので別表4で加算します。
まとめ
7月末頃、上場企業の決算が発表されるので貸倒引当金をちょい見してください。
ちょっと違う角度から見てみるのも良いかも。
【編集後記】
右太ももの肉離れ、痛いです。