国外財産調書の提出をお忘れなく

国外財産調書とは?

国外財産調書とは・・・

居住者(「非永住者」の方を除きます。)の方で、その年の12月31日において、その価額の合計額が5,000万円を超える国外財産を有する 方は、その国外財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した国外財産調書を、その年の翌年の3月15日までに、税務署に提出するものです。

国外財産調書の様式はこちらを参照してください。
(様式)国外財産調書(同合計表)

国外財産調書を提出しないとどうなるの?

国外財産調書の提出制度においては、適正な提出をしていただくために次のような措置が講じられています。

  1. 国外財産調書の提出がある場合の過少申告加算税等の軽減措置
  2. 国外財産調書の提出がない場合等の過少申告加算税等の加重措置
  3. 正当な理由のない国外財産調書の不提出等に対する罰則

平成30年分の提出状況

国税庁から平成30年分の国外財産調書の提出状況が発表されています。

それによると、総提出件数が9,961件、総財産額は3兆8,965億円となっています。

3兆8,965億円のうち、有価証券が2兆1,135億円と全体の54.2%と占めています。

また、国税庁は上述した2 国外財産調書の提出がない場合等の過少申告加算税等の加重措置を適用した申告漏れが245件あったことも発表しています。

つまり、これは何を意味しているかというと、国外財産調書を提出しなくても、税務当局は海外の情報をもっているぞ!ということです。

ちなみに、加重措置とは・・・。

国外財産調書の提出が提出期限内にない場合又は提出期限内に提出された国外財産調書に記載すべき国外財産の記載がない場合に、その国外財産に関する所得税等の申告漏れが生じたときは、その国外財産に関する申告漏れに係る部分の過少申告加算税等について、5%加重されます。


まとめ

国外財産調書の提出は、ほとんどの人が関係ない。書類です。

故に、提出漏れや記載漏れが散見されるのだと思います。

確定申告の所得金額に影響がないから、税理士には言わなくてもいいや。

バレないだろう。

そんなことはありません。

国税当局は、おそらく膨大な量の情報を保有しているはずです。

海外で投資している方、不動産を保有している方。

国外財産調書の提出をお忘れなく。

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