収益性を判断する3つの指標 売上総利益率 営業利益率 当期純利益率
収益性を判断する指標(○○率。○○比率)の代表的なもは次の3つです。
- 売上総利益率
- 営業利益率
- 当期純利益率
目次
売上総利益率(粗利率)
売上総利益率=売上総利益÷売上高×100
※売上総利益とは、売上げから売上原価を差し引いた利益の額のことです。
売上総利益率は、売上高に対して売上総利益が占める割合を指す指標です。
この数字が高いほど良いとされていますが、業種業態、企業規模によって違いがあります。
また、1年間のトータルで見ることも重要ですが、例えば建設業であれば工事現場ごとの売上総利益率を確認してみるとか、花屋であれば月ごと、週ごとの売上総利益率を確認してみる必要があります。
なぜなら、年間を通じての売上総利益率が標準的な数値であったとしても、工事現場ごとの売上総利益率を確認したら売上総利益率の良い現場と悪い現場があり、悪い現場を分析して改善することでより収益が増加させることが可能になります。
同様に花屋であれば、繁忙期と閑散期がありそれぞれの期間で売上総利益率は異なりますので、期間を区切って分析したり、前年の同時期と比較することで見えてくるものがあると思います。
売上総利益率が高いということは、それだけ付加価値があるということです。
営業利益率
営業利益率=営業利益÷売上高/100
営業利益とは、売上総利益から販売費一般管理費を差し引いた金額です。
上述した売上総利益率は業種業態、企業規模によって差がでるという話はしました。
この営業利益率は、本業での収益性を示す重要な指標です。
営業利益率は、経費を含めた事業そのものの利益を示す指標ということです。
もちろんこの数字も高い方で良いですがマイナスになるようなら注意が必要です。
当期純利益率
当期純利益率=当期純利益÷売上高/100
当期純利益とは、1事業年度のすべての収入から、すべての費用を差し引いて数字です。
本来の事業活動以外の収益も含め最終的な利益の比率を、つまり売上高等がどれだけ利益に繋がっているかという指標です。
ただ、本業以外の臨時の収入や経費なども含まれることから分析する際には注意が必要です。
まとめ
代表的な3つの指標を紹介しました。
それぞれの業種業態、企業規模に応じて用いる指標を変わってくると思います。
1つの指標に一喜一憂する必要はなく、しっかりと試算表や決算書の数字を読む力を養っていただき、効果的な経営判断の一助になればいいと思います。
【編集後記】
マスクはどこにありますか?