チュートリアル徳井義実さんの会社 約1億2,000万円申告漏れ報道を読み解く3つのポイント

逮捕しちゃうぞ!

信用を失うのは、いつも一瞬である。

日本経済新聞の記事によれば

お笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実さん(44)が設立した会社が東京国税局の税務調査を受け、2018年までの7年間で約1億2000万円の法人税の申告漏れを指摘されていたことが23日、分かった。このうち約2000万円は仮装・隠避を伴う所得隠しと認定されたようだ。
関係者によると、徳井さんは、所属する吉本興業から支払われるテレビやラジオの出演料などを個人で設立した会社「チューリップ」で受け取っていた。
12~15年にかけて、同社は徳井さんの個人的な旅行や洋服代などを会社経費として計上していたが東京国税局は経費として認めず、所得隠しにあたると指摘した。会社が確定申告していない時期もあり、重加算税などを含めた追徴税額は約3400万円。既に修正申告と納税を済ませたという。

とのことです。

ここから、読み取れる3つのポイント解説したいと思います。

  1. 7年間遡及されていること
  2. 個人的な費用が所得隠しと認定されていること
  3. 申告していない期間があること

7年間遡及されていること

法人税の税務調査において、何か誤りがあれば通常3年間遡及することが多いのが現実です。法律上は5年間遡及が可能です。ところが今回の報道のよれば7年間遡及されています。

なぜ、7年間遡及されているのか。

国税通則法第70条第4項

次の各号に掲げる更正決定等は、第一項又は前項の規定にかかわらず、第一項各号に掲げる更正決定等の区分に応じ、同項各号に定める期限又は日から七年を経過する日まで、することができる。
1号 偽りその他不正の行為によりその全部若しくは一部の税額を免れ、又はその全部若しくは一部の税額の還付を受けた国税(当該国税に係る加算税及び過怠税を含む。)についての更正決定等

国税通則法では「偽りその他不正の行為」があれば7年を経過する日まで遡ることができるのです。

報道によるところの「所得隠し」です。

個人的な費用が所得隠しと認定されていること

今回のケースのように個人と法人の区分が整理されていない法人があります。実は法人税の調査でも指摘されることが多い事項です。

では、何が問題なのか?

ただ単純に個人の費用が法人の経費に紛れ込んでしまっていたのなら偽りその不正の行為にならないのです。

つまり、何らかの形で徳井義実氏が個人的な旅行や洋服代を「法人の経費であるかのごとく仮装して法人の経費としていた」ということが読み取れます。

国税局は仮装していた事実を確認したということです。間違えたとか、無知ではないのです。

申告していない期間があること

実はこれが一番悪質なのではないかと個人的に思っています。

法人を設立した以上は法人税の確定申告書を提出する必要があります。どんな理由で確定申告書を提出していなかったのか知りませんがね。

法人税の確定申告書を提出すれば、税務署の職員はその申告書の内容を検討し確認することができます。提出されなければ、確認すらできません。

TV報道のコメント

日本テレビ系の生番組「情報ライブ ミヤネ屋」で徳井義実氏が、キャスターの宮根誠司氏に「自分の無知と怠慢、幼稚」と釈明していたとのこです。

が、しかし、先ほど説明したように、何らかの形で仮装して法人の経費としていたことを考えると無知なんて言い訳はありえない。

まとめ

信用を失うのは、いつも一瞬である。

何があってこのような事をしたのかわかりませんが、そんないにお金に困っているわけでもないでしょう。

税理士からも再三にわたり催促があったようですので「想像を絶するルーズさ」では片付けられないですよね。

【編集後記】

会計ソフトfreeeを使えば簡単に作成できるのにね。

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