セーフゲーディング
拝啓、スポーツを愛するすべての皆様
これはJリーグからすべての人へのメッセージ。
サッカーに関わる人もそうじゃない人も耳を傾けてほしい。
これからするのはサッカーの現場の話だけど同じようなことが、サッカーとは関係ないところでも起こっている。
だから、あなたの日常に置き換えてみてほしい。
これはまだあまり聞きなれない「セーフガーディング」の話。
大好きだからこそ、きつい言葉を我慢してしまうことがある。つらいけど受け入れてしまうことや、相手の行動がイヤなのに、見過ごしてしまうことがある。コーチと選手、先輩と後輩。大勢と少数。
世の中はさまざまな人間関係で成り立っているから立場の違いがあるのは当然。
でもそれは「何かを教える」とか「先に生まれた」とか「人数が多い」とか、ただ立場が違うだけ。
誰かが上で、誰かが下、ということじゃない。
だから、どんな人も、相手に嫌な思いをさせちゃいけない。どんな立場の人からも、あなたやあなたの大切な人は守らなければならない。
私たちJリーグが愛するスポーツは、みんなを幸せにするものだから、全ての人に傷ついてほしくない。そう願っています。
暴力や暴言そのほか成長や行動を阻害するさまざまなことから、あなたや、あなたの大切な人を守る言葉があります。それが「セーフガーディング」
セーフガーディングは、色々なことからあなたを守ります。当たり前のことから思いもよらないものまでさまざまなことを苦しみの種や成長の害と考えます。
ぜひ知っておいてください。
暴力や差別はもちろんダメ。
侮辱的・攻撃的な言葉を使うのも当然良くない。不平等、えこひいきも、無くさないといけないし相手を軽視したり、自尊心を傷つける行動をとることで、心を痛める人もいます。
さらに、セーフガーディングでは、相手に対して友好的に接していいても、行き過ぎていたり、やり方を間違えてしまうと、それは問題だと考えます。
例えば、良くないことをしても見過ごす。
活動外で個人的に連絡をとる。
過度なスキンシップや性的接触。
子どもが虐待に合いやすい状況をつくる。
自分でできることを過保護に手伝う。などなど
敬意をもって接する大人や先輩とのやりとりだからどこまで適切で、どこから不適切なのかその判断、とても難しい。
だからこそ。抱え込まないでほしい。
何か気になることがあったら、相談してほしい。
あなたがまだ子どもなら、お父さん、お母さんに話してみてほしい。
あなたが保護者やスタッフならチームに相談してみてほしい。
周りに相談できる人がいないと思ったら、各競技団体や地域の専門窓口に相談してほしい。
私たちはJリーグは、すべての人々が大切にされ、受け入れられ、認め合う環境を作り誰もが安心して、大好きなことに打ち込める環境を提供します。
これは、サッカーだけの話ではありません。
上司と部下。先生と生徒。親と子。大人と子ども。その立場が逆転することだってあります。
私たちは、子ども、若者、大人、すべての人の未来のために「セーフガーディング」を広めていきたいと考えています。私たちが大好きなスポーツは、人を幸せにするもの。
みんなの未来へ向かう今を、楽しんでほしい。
あなたの可能性を大切に育んでほしい。
だからみんなにこの言葉をおぼえてほしい。
セーフガーディング
Jリーグは、セーフガーディングを推進していきます。
jリーグより
【編集後記】
グサッとくるな セーフガーディング