コロナ禍における税務調査について考察する
税務職員も過去に経験したことのない事務年度(税務署は7月~6月が1年として仕事をしています。)がスタートしています。
国税局勤務時代に「東日本大震災」を経験しましたが、それとは全く異質な状況になっていると推察されます。
昔の仲間に聞けばいいのですが・・・聞きずらいので推察です。
税務署の定期異動は7月10日。
例年であれば7月下旬から税務調査がスタートし、8月の夏休みを過ぎたころから最盛期です。
調査担当者は、毎日企業を回り税務調査を実施します。
何故なら、12月までの調査結果が評価や出世に大きく影響するからです。
税務調査の結果は目に見える唯一の指標だからです。
中には、評価や出世に興味のない人もいますが・・・。
目次
コロナ禍で税務調査は実施されるのか?
結論から言えば「税務調査は実施される」です。
ただし、コロナ禍の現況においては、以前と同様に何がなんでも調査という方針ではないようです。
2020年6月22日 税務通信3610号によれば
- 納税者の個々の事情等十分に考慮
- 納税者の明確な同意があれば調査を実施
- 企業がテレワークを実施している場合、必要に応じて調査官と相談し、担当者の出社日に合わせてスケジュール調整。調査のためのだけの出社は求めず。
となっています。
実質、拒否できる状態です。
コロナ禍でなくても税務調査は納税者の同意が必要だったような気がしますが・・・。
テレワーク導入会社においては、担当者の出社日に・・・って。
通常業務で出社しなければならない理由があって出社するのに、そこで税務調査するの?
調査件数は激減する・・・と思う。
全体的に調査件数が減少することは間違いありません。
調査件数が減少するからと安心してはいけません。
調査件数が減少してもなお、調査したい企業に行くことになるのです。
さらに、調査件数が減少したことで1件の調査に掛ける時間が増加することになるのです。
「深度ある調査」
徹底的に調査しますということです。
まとめ
コロナ禍で税務調査は減少します。
コロナの影響で業務形態も変わったりしている企業もあります。
こんな時期だから、自社の業務を見直して効率化を図ってみませんか?
大変な時期だけどチャンスと思い前向きにいきましょう!