確定申告も脱はんこへ

確定申告も脱はんこへ」へという記事がネット上を駆け巡っていました。

政府・与党は、年末に決定する2021年度の税制改正大綱に、税務書類での押印の原則廃止を盛り込む見通しとのこと。

果たして、どこまで突っ込んだ改正になるのでしょうか?

現状の分析

例えば・・・

令和元年の確定申告書の提出件数は約2200万件、その内約1240万件は電子申告e-Taxを利用しての提出です。

つまり、56%の確定申告書は押印されていないものになります。

そもそも紙媒体ではないので、押印という概念が存在しないのですが・・・。

現行法は?

国税通則法第124条に規定されています。

国税に関する法律に基づき税務署長その他の行政機関の長又はその職員に申告書、申請書、届出書、調書その他の書類()を提出する者は、当該税務書類にその氏名、住所又は居所及び番号を記載しなければならない。この場合において、その者が法人であるとき、納税管理人若しくは代理人によつて当該税務書類を提出するとき、又は不服申立人が総代を通じて当該税務書類を提出するときは、その代表者、納税管理人若しくは代理人又は総代の氏名及び住所又は居所をあわせて記載しなければならない。

2 税務書類には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者が押印しなければならない。

一 当該税務書類を提出する者が法人である場合 当該法人の代表者
二 納税管理人又は代理人によつて当該税務書類を提出する場合 当該納税管理人又は代理人
三 不服申立人が総代を通じて当該税務書類を提出する場合 当該総代
四 前3号に掲げる場合以外の場合 当該税務書類を提出する者

想像するに、この条文の改正が行われるものだと思います。

個々の書類で押印廃止に疑問が残るものがあります。

例えば相続税関係の申告書などは個人的に押印があったほうが、後々揉めなくていいと思います。

利害関係者が複数になるので。

所得税、法人税なんかは押印がなくてもOKだと思います。

事実、現場では押印がなくても処理していたような気がします。

まとめ

事務の効率化は大切です。

その一環として押印廃止賛成です。

実印なのか?三文判なのか??シャチハタでOK?

極論を言えば、なんとなく提出された書類に丸い赤い印があればOKであっただけで、1つの文化みたいなものだったのです。

はんこの文化好きです。

何か、こう、契約書とか、書類にはんこを押すことで覚悟が決められたりすることもある。

落款なんかも文化としてとても大事だと思います。

事務の効率化と文化を守りつつ、いい方向に進めばと思います。

【編集後記】

税理士を開業して、実は1番費用が掛かっているのが、自分自身のスキルアップ費用だったりする。

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