サントリー、「桜」夕食会に酒を無償提供 識者「違法献金の可能性」・・・YAHOOOニュースより

国税は当然知ってて言わないだけ

国税は当然知ってて言わないだけ

この記事にこのようなコメントがありました。元国税職員の立場からこのコメントの真偽について紐解いていこうと思います。

国税は想像以上の情報を持っている

詳細に書く事は守秘義務違反に抵触する恐れがあるので書けませんが、国税組織は想像以上の情報を持っています。税務調査などはそれらの情報を精査した結果、真に調査が必要と思われる納税者に対し行っています。

国税は想像以上の情報を持っているが100%ではない。

当然、多くの方が理解していると信じていますが、想像以上の情報は持っていますが、納税者が行う全ての取引を把握している訳ではないということ。ちょっと難しい話ですが、国税当局が全ての取引を把握しているのであれば「申告納税制度」ではなく「賦課課税制度」が可能になります。

本件、ニュースに当てはめると・・・

サントリーが「桜」夕食会に酒を無償提供していたことを国税当局は把握していない

そう判断する理由は上述したとおりです。100%取引を把握している訳ではないから。。。

でも「税務調査をすれば内容を確認するのだから分かるだろう!!」と言われそうなのですが、確かに上場企業であっても数年に1度は税務調査が行われていると思います。ですが、そこは上場企業!売上から経費まで半端ない金額が並んでいます。それらの書類を1から100まで全てをチェックすることは不可能です。

記事によれば、提供した酒類は計382本、17年から19年に各15万円程度。サントリーHDの有価証券報告書によれば売上2,559,223百万円、、、グループ全体で2兆5592億2千3百万円の売上です。税引前利益が237,447百万円、、、2374億4千7百万円。。。差額は経費です。毎年税務調査を行うわけではないので、仮に3年に1度の税務調査を行ったとしても上記金額の3倍の数字を全てチェックするのは不可能です。

私自身も国税局調査課勤務時代に大規模法人に対し税務調査を行いましたが、限られた労働力、限られた時間の中で効率的に税務調査を行うためには、ある程度調査項目を限定して行います。

まとめ

今回の記事に限らず「国税は何をやっているんだ!!」とのコメントを多く目にしますが、国税OBからすれば「。。。それは無理だって」と思うことがほとんどです。職制上、全てを公にできないので仕方がないことだと思うのですが、国民の目は厳しいなと改めた感じたコメントでした。

【編集後記】

隣の芝生は青く見える。。。我が家の芝は私の手入れが悪く青々としません。反省。

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