インボイス制度の3つのポイントについて解説

消費税率が10%になって2ヶ月が過ぎました。世間も何となく落ち着いてきたような気がします。

飲食料品等に対する軽減税率制度も一段落して、次は確定申告の時に申告書の記載の仕方で騒ぎになるのかなという予想です。

さて、今回はそんな騒動の陰に隠れてあまりフォーカスされない消費税の「インボイス制度(適格請求書発行事業者登録制度)」について解説します。

  1. 適格請求書発行事業者登録制度とは
  2. 適格請求書発行事業者の義務等
  3. 仕入税額控除の要件

適格請求書発行事業者登録制度とは

令和5年10月1日以降、事業者が消費税の仕入税額控除を行う場合「適格請求書」の保存が要件となります。

この「適格請求書」とは「売手が、買手に対し正確な適用税率や消費税額を伝えるための手段」とされ、一定の事項が記載された請求書等をいいます。

そしてこの「適格請求書」を発行できるのは「適格請求書発行事業者」に限られます。つまり、この適格請求書発行事業者から受領した請求書等の保存がないと消費税の仕入税額控除が認められないということです。

この適格請求書発行事業者になるためには税務署長に対し「適格請求書発行事業者の登録申請書を提出し登録を受ける必要」があります。

POINT

消費税の課税事業者でなければ登録を受けることができない!

つまり、個人事業者や中小企業で消費税の免税事業者のままでは適格請求書発行事業者にはなれないということです。

免税事業者が適格請求書発行事業者として登録を受けるためには「消費税課税事業者選択届出書」を提出し課税事業者となる必要があります。

基準期間の課税売上高が1000万円以下の事業者は、原則として消費税の納税義務が免除されますが、適格請求書発行事業者の登録を受けた場合、基準期間の課税売上高が1000万円以下であっても登録を取り消さない限り納税義務が免除されません。

適格請求書発行事業者の義務等

適格請求書発行事業者は、原則、取引の相手方の求めに応じて「適格請求書を交付する義務」と「交付した適格請求書の写しを保存する義務」があります。

適格請求書には、原則、次の事項を記載する必要があります。

  1. 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
  2. 取引年月日
  3. 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  4. 税率ごとに区分して合計した対価の額及び適用税率
  5. 税率ごとの消費税額
  6. 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称

仕入税額控除の要件

インボイス制度で仕入税額控除を適用するためには「一定の事項を記載した帳簿及び請求書の保存が要件」とされています。

ただし、従業員等に支給する出張旅費や宿泊費、日当及び通勤手当等に係る課税仕入れなど帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合もあります。

帳簿には次の事項を記載する必要があります。

  1. 課税仕入れの相手方の氏名又は名称
  2. 取引年月日
  3. 取引の内容
  4. 対価の額
  5. 軽減税率の対象品目である旨

まとめ

令和5年10月1日の導入となりますが、適格請求書発行事業者への登録や請求書のシステム改修、取引業者との関係など解決すべき問題が多々あります。

特に免税事業者の方は取引先との関係で課税事業者を選択する必要性に迫られる可能性もあります。早め早めの対策をしていきましょう。

【編集後記】

今日から11月です。信州安曇野の朝は日に日に寒さを増していきます。

ひとり税理士、体調には十分気を付けて仕事をしていきたいと思います。

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