SNSに騙されるな!税金情報は本当に正しい?

ちょっとしたスキマ時間にSNSで動画を見ることがあります。エンタメ系やニュースなど様々なジャンルがありますが、私がつい見てしまうのは「税金」に関する動画。税理士が出演しているものもあれば、どこの誰だか分からない人が解説しているものまで本当に様々です。

中には「え?それ大丈夫なの?」と首をかしげたくなるような内容も…。今回は、そんなSNS税金動画の落とし穴について3つの観点からお伝えします。

青色申告特別控除、条件を知らないと危険!

動画でよく見かける「青色申告で65万円控除されます!」というフレーズ。確かにこれは正しいですが、誰でも申請すれば自動的に控除されるわけではありません。

特別控除を受けるためには以下の要件を満たす必要があります:

  • 不動産所得または事業所得があること(副業レベルでは難しいケースも)
  • 正規の簿記(基本的には複式簿記)で記帳していること
  • 上記に基づいた帳簿書類を確定申告時に添付し、期限内に提出すること

要件を満たしていなければ控除は適用されません。にもかかわらず、動画では「65万円も節税できる!」といった表面的な内容だけが強調されがち。誤解して適用を進めてしまうと、後々の税務調査で指摘を受け、追徴課税や加算税の対象になることもあります。

SNS動画は「わかりやすさ」が優先される

SNSは情報を短時間で届けることが重視されます。そのため、背景や例外を省いたり、極端に簡略化して伝えられるケースが少なくありません。特に税金の話は、個別の状況によって大きく適用が異なるため、一概に「これをすれば得!」とは言えないことが多いのです。

その動画、あなたの状況にも本当に当てはまりますか?

情報の正誤は「自分で判断する力」も必要

仮にSNSの情報を信じて税務処理をした結果、それが誤っていたとしても、責任は自分にあります。税務署に「ネットで見たから」と言っても通用しません。罰則や追徴課税が科されるリスクもあります。

ネット社会では、正しい情報を選び取る「目利き力」が重要です。動画の内容に疑問を感じたら、信頼できる専門家に相談する、国税庁のHPなど公的な情報源を確認するなどの行動が求められます。

SNSは便利ですが、税金のような繊細な分野においては特に注意が必要です。知識のある人ほど「うまい話」に飛びつかないもの。正しい情報に基づいて、着実な対応を心がけたいですね。

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