税理士は便利屋なのか?

〜6年目に感じる「仕事の輪郭」〜

税理士として独立して6年。おかげさまで開業当初より順調に業務は拡大しています。
しかし最近、「これって本当に税理士の仕事?」と感じる場面が増えてきました。
今回は、そんな違和感を感じる出来事を3つに分けてお話ししたいと思います。

金融機関の相談窓口?

最近あったのは、楽天銀行や三井住友カードなどの再認証に関する問い合わせ。
「この書類で大丈夫ですか?」「何を提出したら良いですか?」と聞かれても、
私は金融機関の職員ではありませんし、最終的な判断は当然、金融機関側です。
もちろん「私ならこうします」とアドバイスはできますが、それ以上は難しい。
クライアントにとって頼れる存在であることは光栄ですが、
気づけば“なんでも屋さん”になっている感覚があります。

記帳業務の立ち位置

開業当初、当事務所では「記帳業務はやらない」と明確にしていました。
税理士は記帳代行者ではないし、限られたリソースをそこに割けないと考えていたからです。
ただ、今では一部記帳も引き受けています。
それは、最終的な税務業務の効率が上がるから。
優秀なスタッフに恵まれているおかげで、品質も担保されています。
ただ、これも本来の税理士業務との境界をあいまいにする一因だと感じています。

生産性の見えにくい時間

税務相談に直結しない業務が増えてきている実感があります。
対応に時間はかかるけれども、直接の付加価値にはつながりにくい。
税理士という職業が“なんでも相談窓口”になりつつある中で、
これは果たして生産的な仕事なのか?」と自問することが増えました。

税理士という仕事の幅が広がっているのは事実。
でも、便利屋ではなく“専門家”としての価値を見失わないよう、
改めて「どんな業務に力を注ぐべきか」考えていきたい時期に来ているのかもしれません。

【編集後記】

週末、久しぶりにお天道様の下で過ごしたらめっちゃ日焼けして皮膚が痛いです。

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