税務署OBが教える、税務調査で絶対してはいけないこと4つ

目次
確定申告が終われば税務調査の不安に
確定申告を提出した後は、提出した申告が正しかったのか?税務調査が来たらどうしよう?と不安になったりするもの。
税務調査の連絡が来たら、このブログを思い出してほしいと思い書くブログ。私が26年税務調査を経験してきた経験をもとに「税務調査で絶対してはいけないこと」
雑談は少なめに
若い調査官はドライで会話が少なめですが、ベテランの調査官は注意が必要です。調査初日の雑談の中で社長の人となり、趣味や交友関係、普段の金遣いなどを聞き出します。
この会話から、税務調査を手法を考えるのです。
分からないことは後で答える
会社の規模が大きくなればそれぞれの担当者が業務を担うことになります。社長に聞かれても分からないことが増えてきます。
分からないからといって、憶測で答える、そしてその答えが事実と異なると調査官の心証が悪くなります。
したがって、分からないことがあれば「確認して改めてお答えします」と回答し後日でも構いませんので真実を伝えましょう。
前の税務調査では何も言われなかったは通用しない
税務調査であれやこれやと指摘されることがあるでしょう。
時には「えっ!」と思うこともあるでしょう。そんな「えっ!」と思うことの1つに「前の税務調査では何も言われなかった」があります。
通常、税務調査は2日間行われます。残念ながら2日間で企業のすべての取引を確認できません。限られた時間の中でポイントを絞って調査を実施します。
故に、前回調査されなかった見過ごされた事項を指摘されることもあります。
「前の税務調査では何も言われなかった」からといって、その取引が税務的にOKだったという理屈にはならないのです。
私が現職の頃「前の税務調査では何も言われなかった」と社長に言われたら・・・「では、前回調査の期間も含め見直しをしましょうか?」と答えていました。実際には国税通則法の縛りがあるので遡及するのは無理なんですけど。
指摘された事項が税務的に誤っていたら、前回の調査で何も言われなかったは通用しませんので抵抗するのは無駄な労力になりますので「お土産」だと思ってあきらめましょう。
責任転嫁をしないこと
会社の最高責任者は社長です。
たとえ社長の知らないところで誤りがあっても、当該行為をした従業員に責任転嫁をしないこと。確かに行為者に責任はあるものの、その行為を防げなかった原因は組織そのものです。
内部牽制が不十分であった、業務フローに不備があったなど根本は組織そのものだと考えられます、そしてその組織の最高責任者は社長です。従業員がと。。。責任転嫁をしても税務調査の結果は変わりませんので。
まとめ
念のために書いておきますが、決して税務調査での追徴税額が安くなるというものではありません。税務調査をする調査担当者も人間ですので「心証」が大事ですよということをお伝えしたかったというブログです。