「機密費」
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「機密費」毎年5000万円 私立幼稚園連合会、ずさんな管理体制
久しぶりに「機密費」というフレーズで耳にしました。ニュースによれば「連合会では以前から「予算対策費」や「政策推進費」などの名目で年間約5000万円の機密費の支出を容認。それらについては支出の明細や領収書の提出を義務づけていなかった。」ということです。
これって、税務的にどうなのよ。税務署はちゃんと調べているのか?という納税者の声が聞こえてきそうです。
ということで、税務的にどうなるのか?考えてみることにします。
渡切交際費に該当する?
渡切交際費とは「役員等に対して機密費、接待費、交際費、旅費等の名義で支給したもののうち、その法人の業務のために使用したことが明らかでないもの」をいいますが、これらの費用は実質的にその役員等に対して給与を支給したと同様の経済的効果をもたらすことから給与所得して役員本人の所得税が課税されます。
また、法人税法で定期同額でない役員給与は法人税法上の経費にはなりませんので、所得税、法人税の課税が発生する可能性があります。 ただ、毎月定額を役員に支給している場合は定期同額給与に該当することもあります。
使途秘匿金?
毎年約5000万円の支出です。場合によっては使途について表に出せない可能性もあります。このようなケースでは「使い道を隠している」として使途秘匿金として課税される可能性があります。
使途秘匿金課税は、通常の法人税とは別に、その使途秘匿金の支出額の40%に相当する額を加算することをいいます。また、これらの支出に仮装隠ぺい行為などがあれば重加算税も賦課されます。
まとめ
ニュースの内容だけでは確かな事はわかりませんので、あくまでの課税される可能性について考えてみました。また、すでに顧問税理士が自主加算(経費として認められないので、納税者自身で課税対象として処理すること)している可能性もあ0ではありません。
ただ、残念なことに、仮に私立幼稚園連合会に税務調査が行われたとしても公表されないので答え合わせができません。が、税務当局が黙っていることはないので、何らかの対応がされると思います。
【編集後記】
連日の猛暑、子供部屋(2部屋)にエアコンを設置すべく工事見積を依頼しました。結果、びっくりするくらいの工事代金になりましたが、やむを得ない支出かなと。家を建てた15年前はこんな気候になるとは想像もしていなかったので、子供部屋にエアコンを設置を全く考慮していませんでした。家の中で熱中症になることを考えれば、、、やむなしです。