関西電力役員金品受領にみる税務的4つの問題

ここ数日、TVや新聞で関西電力役員に金品受領問題が世間を賑わせています。

事の発端は大阪国税局の税務調査であるとの報道がありました。結論は分かりませんが、この問題を税務的角度から検討してみたいと思います。

あくまでも、報道されている内容から個人的見解であることをご了承ください

取引の概要

  1. 関西電力が工事関連工事を高浜町の複数の建設会社に発注
  2. 高浜町の複数の建設会社が高浜町の元助役森山栄治氏(故人)に3億2000万円を手数料として支払う
  3. 高浜町の元助役森山栄治氏(個人)がこのお金を関西電力の役員に渡す

関西電力が発注した工事の工事代金が適正であったのか

関西電力が高浜町の建設会社に発注した工事代金が、本来あるべき工事代金を上回る金額で発注していたのではないか?という疑問です。

当初から、関西電力の役員に金品を還流させるという絵が描かれていたならば「工事代金の水増し」ということになり、水増し部分は関西電力の経費とは認められないことになります。

また、水増し部分が役員に還流していたということであれば水増し部分は「役員に対する賞与」となり、こちらも税務上問題とになります。

高浜町の建設会社が手数料として支払った金銭の妥当性

高浜町の複数の建設会社が手数料名目で高浜町元助役の森山栄治氏(故人)に対し3億2000万円を支払ったという報道がありますが、森山栄治氏(故人)手数料を受領するだけに役務の提供、何らかの仕事をしていたのか疑問です。

手数料を受領するだけの実態がなければ、複数の建設会社が支払った手数料は経費として認められない可能性があります。架空の手数料という疑念は晴れないでしょう。やはり払う建設会者は払うだけの理由が必要です。

手数料を支払うことで、工事の発注業者の選定に影響があったと考えるのが普通ですが、これが理由になるかは、国税局に判断になるでしょう。

高浜町の元助役森山栄治氏(故人)の確定申告の状況

この件に関しては一切報道がないようですが、3億2000万円を7年間で受領していたとのこと、この分は正しく確定申告していたのでしょうか。我々にはわかりませんが、国税当局は当然このあたりは既に検討済みです。

関西電力の役員の確定申告の状況

関西電力の役員が金品を受領していたとのこと、一部の役員はこの金銭を確定申告に含め修正申告を提出していたと報道がありました。

関西電力の役員が受領していた金銭の帰属(だれのお金か)という問題になるかと思いますが、連日の報道では金銭は返したとのことです。

しかしながら、一旦受領しているのだから、やはり、金銭を受領して時点で関西電力の役員の所得と認定するのが妥当だと思います。返せば良いという問題ではありません。

まとめ

今回の事件は税務的な問題のほか、様々な問題があるようです。

国税局に勤務していた経験から「受注工作資金」の捻出というのは少なくありませんでした。

取引上の上下関係、立場を利用し金銭のバックを要求するといことは問題です。

私のクライアントでこのような方がいた場合は、理由がどうあれ契約解除です。

信頼関係が築けないよう場合は契約解除です。

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