不動産所得の収入計上時の4つのポイント【個人】

最近、私の事務所の近くでもアパートの新築が多くなってきたように感じます。子供の頃は田んぼだったような場所がどんどん戸建てやアパートに変わっていきます。

長野県松本市からJR大糸線で12分から13分、駅から近くのこの辺では松本市のベットタウンとして住宅街が増えていきます。

そこで、今回は不動産所得の収入計上時期のポイントを整理してみました。

事業的規模と事業的規模以外

不動産などの貸付けによる所得は、不動産所得になります。
不動産所得は、その不動産貸付けが事業として行われているかどうかによって、所得金額の計算上の取扱いが異なる場合があります。
 不動産の貸付けが事業として行われているかどうかについては、原則として社会通念上事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかによって、実質的に判断します。

社会通念上という言葉、苦手です。

 建物の貸付けについては、次のような判断基準が明示され、この基準に該当すると事業として行われているものとして取り扱われます。

  1. 貸間、アパート等については、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること。
  2. 独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること

収入計上時期の原則

不動産の貸し付けによる収入計上時期の原則は、賃貸契約書に支払日が定められている場合は、その支払日となります。いわゆる「支払日基準」と呼ばれるものです。

たとえば契約書に「翌月分を当月末までに支払う」と記載がある場合、11月分の賃料を10月末までの支払います。支払日が定められていいますので収入計上時期は10月末となります。

ちなみに支払日が定められていない場合は賃料を受領したとき「現金基準」となります。

収入計上時期の特例

不動産貸付を事業的規模で行っている場合で、以下の3つの要件をすべて満たすときは「期間対応基準」(その年の貸付期間に対応する賃料をその年分の収入金額にすること)が認められています。

  1. 不動産賃貸業について帳簿書類を備えて継続的に記帳し、その記帳に基づいて不動産所得を計算していること
  2. 不動産貸付による収入の全部について、継続的にその年中の貸付期間に対応する部分の金額をその年分の収入に計上しており、かつ、帳簿上「前受収益」及び「未収収益」の経理が行なわれていること
  3. 1年を超える期間にかかる収入がある場合には、その収入について「前受収益」または「未収収益」の明細書を確定申告書に添付していること

特例を適用した場合、令和元年12月末に受領した令和2年1月分の賃料については「前受収益」として処理することが求められ、令和2年の収入として計算することになります。

事業的規模以外は特例を使えないのか?

事業的規模以外の不動産収入でも、先ほど説明した帳簿書類を備えて継続的に記帳し、前受収益、未収収益の処理をしている場合などは特例を適用することも可能です。が、実際には手間の方がかかるので現実的ではないのかもしれません。

まとめ

原則どおり支払日基準でやっていれば間違いがないような気がします。税理士が気がしますでは、正直不安になると思いますが、特例計算をするメリットが良く分からないです。

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